公益社団法人京都保健会 上京診療所
2017年度より、それまで一部の職員のみが講師を担っていた健康大学から全職員が何らかの形で関われるHPH学校へ、地域に向けた新たな健康増進活動を開始しました。医師、看護師などの専門職だけでなく事務職員も含めた全常勤職員が3名~6名チームとなり、生活習慣病、認知症、看取り、災害時対応等、様々なテーマについて、健康友の会の会員さんをはじめ地域住民を対象に開催しています。
今年度も計5回を9月~3月まで開催を予定しています。11月30日に第3回のHPH学校を開催しましたので報告いたします。
11月30日は「人生会議の日」ということもあり、テーマを「ACP」に焦点を当て、地域住民・職員ともに「自らが望む、人生の最終段階の医療・ケアについて」話し合ってみました。
プログラムとしては、当診療所ACPプロジェクトチームが今年度に新しく作成した「人生会議シート(質問用紙)」を用いて自身で回答する形や、聞き取り者のロールプレイングにて互いに聞き取り合いを行う形などで、現時点での自身の健康や人生の最後の迎え方についての希望や思いを確認しました。
参加された地域住民の方々の中には、当診療所に外来通院されている方も多数おられましたが、まだまだお元気で人生の最後の迎え方について考えたことが無い方が大半でした。また家族の看取りを経験された方も、自身については同様に考えたことが無いとのことでした。一方でもう既に家族に思いなどを伝えている方もおられました。その他にも、身寄りが無く今後について誰に伝えていけば良いのかを悩んでおられる方もみられました。
後半のグループディスカッションでは「早速このシートなどを活用して、家族に希望や思いを伝えようと思います。」や「希望する医療処置について、かかりつけ医にも相談して考えていこうと思います。」など、今回の人生会議の経験をきっかけにされる方の感想もいただきました。
今後も当診療所では、人生最後の迎え方についてより本人・家族に寄り添えるよう、「人生会議シート」のより良い活用など、継続して取り組んでいきたいと思います。
NEWSLETTER No.13 JAN 2020